[Review] Radial J48, Countryman Type10, Rupert Neve Design RNDI-S

「Radial J48」と「Countryman Type10」と「Rupert Neve Design RNDI-S」を使ってエレキベースの音を比較してみました。
比較と言っても測定機器を使ったりはしていません。耳のみです。
比較環境は

Fender JazzBass'76(PU: Bartolini 9S)














BOSS PSM-5(Input Imp: 1MΩ、Output Imp: 10kΩ)














各DI











Behringer X32Rack(Input Imp: 10kΩ)











SONY MDR-7506











です。
因みにケーブルは、アンバラがカナレGS6とバランスが同じくカナレの4E5Cです。
こだわりのなさが感じられます。
PSM-5はラインセレクターとして、ABボックス的に使うために繋ぎました。
余談ですがこのPSM-5、30年前から使ってます。
ベースプレイヤーはステージ上でのチューニング時のミュート用にABボックス等を使う事が多いと思いますが、今まで他のどの機種を使ってもなぜかPSM-5に戻ってきてしまいます。
そんなに高級機種ではないんですが、一番ストレスを感じにくいです。

ではまずはゲイン合わせから。
J48: 13dB
Type10: 20dB
RNDI-S: 28dB
くらいで合いました。
数値自体はベース本体であったり、奏者のタッチであったり、エフェクターの有無なんかで変わってくると思うので、あくまで参考値です。
RNDI-Sがいわゆる58ゲインくらいで使えますね。
このくらいのゲインが、卓のHAの美味しいところを使いやすくてよいと思うのです。
HAのついでに言うと、Type10が2番ホットになってました。
デファクトスタンダートとも言えるType85が3番ホットだったんで、てっきり。

さて、肝心の音ですが、一言で言うと、
J48: 楽器っぽい感じ
Type10: ハイファイな感じ
RNDI-S: 繊細な感じ
語彙が乏しくて申し訳ありません。。。
J48はわかりやすく他の2機種とは違いました。
ひょっとしたら「ベースの音を忠実に」というより、「アンプから出てくる音ってこんなだよね」ってコンセプトなのかもしれません。楽器のプリアンプっぽいというか。
と言っても、一時期流行ったアバロンのU5ほどの極端な味付けではないです。
200Hz~300Hzあたりがほんの少し持ち上がってるようなイメージです。
高いほうも少しだけロールオフしてるような印象でした。
実際に奏者の立ち位置でベースアンプの音を聞いても、そんなにツイータの音ってデフォルメされてないですしね。
そういう意味では、モニターに返しやすい音かもしれません。
ただそうなると、ベースアンプにマイクを立ててラインとミックスする時には、よく似た系統の音がインプットされる可能性もありますね。
それが吉と出るか凶と出るか、機会があれば検証してみたいです。
RNDI-Sは本当にきれいな音がしますね。
是非エレキベース以外のソースも試してみたいものです。

さてここで、本来のDIの役目である「インピーダンスのマッチング」を検証するために、PSM-5を外してみました。
今回使ったピックアップのインピーダンスが不明なんですが、パッシブタイプなんで、ふつうにハイインピーダンスだと思います。たぶん。
RNDI-Sは多少の変化はあれど、相変わらず繊細な感じです。
J48はハイのロールオフがさらに強くなったように感じられました。
ただその分、さらにベースアンプっぽくなったというか。
Type10はすごく音像が手前にきて、いい感じの太い音でした。
入力インピーダンス10MΩが利いているんですかね。
因みに各DIの入力インピーダンス(メーカースペックより)は以下のとおり。

J48: 220kΩ
Type10: 10MΩ
RNDI-S: 2.2MΩ

J48のインピーダンスは他のと比べてかなり低いですね。
よくある、楽器アンプやエフェクターなどの入力インピーダンスが1MΩくらいだと思うんで、それよりさらに低いです。
バッファーアンプやエフェクターを通すのが前提なのかもしれません。
Type10はピエゾピックアップでもじゅうぶんいけそうです。

最終的には現場で使ってみないとなんとも言えないところはありますが、どれもいい感じでした。

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